脇田 貴之プロ

14歳から湘南でサーフィンを始め、プロサーフィン歴は30年。
JPSAやWQSなどで優勝を飾りながら、ハワイ、オアフ島のノースショアにある世界的有名なスポット、パイプライン(THE BANZAI PIPELINE)
で27年サーフィンをしていて、「WAKITA PEAK」と言われる場所がある。

脇田プロのショップ 『シルフィード』


2016225日。ハワイのオアフ島のノースショアにあるワイメアベイで行われる、世界最大級のサーフィンコンテスト「クイックシルバー・イン・メモリー・オブ・エディ・アイカウ」に出場された脇田プロ。

伝説のサーファー「エディ・アイカウ」(文末参照)の名にちなんだこのコンテストは、待ち期間(通常12月〜2月末までの3ヶ月)の中で、ハワイアンスタイルで20フィート以上の波が午前8時から午後4時頃まで続くことが条件という波の日に、たった1日だけ開催されると言う幻のサーフ大会。

このハワイアンスタイルとは波を後ろから見たときのサイズで、正面から見た一般サイズの1.7倍といわれているため、実際には34フィート(約11メートル)以上の波の時にしか行われません。その為、今期までの31年間で未だ9回しか開催されたことがない非常にレアなイベントだそうです。

そして、世界中のトップサーファーから選ばれし28人だけが参加できる夢の舞台でもあるのです。


― 最高峰への招待 ―

 

マザー 選ばれし者のみが招待されるエディ・アイカウの大会と言うのは、脇田さんにとってどういった意味を持つ大会なのでしょうか?

 

脇田プロ 僕は別ですけど、この28人は皆半端ない人たちなんですよ。もう成績そのものよりも、招待選手に入るだけで信じられないというか光栄なことです。

 

マザー そんな夢の舞台のメンバーに入っていること自体が凄いですよね。ランキングが高いと選ばれるのでしょうか?

 

脇田プロ ランキングが高いだけじゃダメで、世界チャンピオンになっても選らばれない人もいるんです。とにかくビッグウェーブコンテストなんで、ビッグウェーブである程度キャリアを残してないといけないですし。それと毎年選ばれる前に候補者100人~200人全員にメールが来るんですけど、それぞれが出場選手28人とキャンセル待ち28人を選んで返信するんです。それに、主催者や関係者が選んだ人とを加味して招待選手とキャンセル待ちの選手が選ばれるんです。

 

マザー 本当に皆に認められた選手しか出られないということですね。

 

脇田プロ プロサーファーでこの試合に出れるというのは本当に最高峰のことなので、自分がその中に居れることがハッキリ言って信じられないです。


        江ノ島での脇田プロ

        江ノ島での脇田プロ

マザー それにしても、ここまで大きい波だとボードが割れたりケガをしたりと大変そうですね。

 

脇田プロ ワイメアはベイ自体がクローズアウトするような、全体が真っ白になるような物凄いデカい波が来るので、僕も今年3本くらいボードが折れちゃったんですよ、真っ二つに。

 

マザー そんな巨大な波に乗る時ってワクワクして待っていられるんですか?

 

脇田プロ ワクワクしている部分もあるし、凄いビビっている部分もあるし・・・。でもそこのポイントに入っている以上その波に乗りたくて入っているんで、どっちかって言うと乗りたいなー、どうやったら乗れるんだろうって。

 

マザー ビビると言うより乗るための緊張感と言うか。

 

脇田プロ 勿論ビビっているときもありますけど、一応プロなので() 自然には敵わないので引く時もありますけど、ある程度は根性と覚悟決めてやらないと・・・ですね。特にエディ・アイカウの試合なんかはギャラリーが3万人くらい観に来ているので。

 

マザー 海岸にギャラリーが3万人?!凄いですね!!

 

脇田プロ サーフィン界では世界で一番大きいイベントだと思います。ヨーロッパからこの試合を観に飛行機で来る人もいるくらいなので。だからハワイでエディ・アイカウっていうと凄いんですよ。僕、前にビザとか持ってないときのアメリカに入る入国審査で「なんでこんなに行ったり来たりしてるんだ?」「子供は学校どうしてるんだ!」って聞かれて『エディ・アイカウ招待されているんです』って言ったら「お前か!WAKITAは!Welcome to HAWAII!!」って通してくれたんです(笑)

 

マザー もう知っているんですね、招待されている選手のことを!

 

脇田プロ ハワイはサーフィンやっている人だらけなんで。急に「WAKITAYEAH!!」とか「お前パイプラインやっているWAKITAか!」って話し掛けられることも多いので、ハワイでは全然悪いことは出来ませんね()

 

マザー いや、ハワイ“でも”ですよ()


― グリーンルーム ―

 

マザー サーフィンをやっていて何が一番楽しいですか?

 

脇田プロ 僕が一番好きなのは、パイプラインでチューブに入ることです。メチャクチャ気持ち良いです。だって全部周りが水なんですよ!なのにチューブの中では空気が吸えて、大きければ大きいほど気持ち良いですし、長ければ長いほど気持ち良いですし、深ければ深いほど気持ち良いんです。おまけに自然なので、光によってチューブの中の色が変わるんですよ!

 

マザー それ、自分でハッキリ見えているんですね?!


脇田プロ パイプラインで言うならばグリーンルームと言うのがあって、一番いい時間帯をゴールデンタイムって言うんですけど、サンセットの陽が落ちる時が一番良いんですよ。一日中光の色が違うんですけど、最後がサンセットでノースショアの場合は太陽が海の方に沈んで行くんですよね。そうすると太陽のオレンジの色が海の裏側になるので、水のブルーの色とオレンジが重なって全部グリーンになるんです。

 

マザー すごく素敵ですね!!

                     チューブに入る脇田プロ

                     チューブに入る脇田プロ

 

脇田プロ 本当に全部グリーンになって、凄い気持ち良いんですよ!!その時間帯のパイプラインが一番好きですね。

 

マザー チューブは見た目が優雅だから正直あまり大変そうに見えてなかったんですけど・・・危険だったりするんですか?

 

脇田プロ 出口が危険な時もあるし、入りが危険な時もあるし、全部危険ですね。でもそれが気持ち良いんです!チューブの中が大きければ大きいほど中に空気が溜まるんですよ。その空気を出口に押し出そうとする力があるんで、それに乗っかると口の中が “シュワンシュワン” ってして凄い気持ち良いんです、アレは。あー!最高!ってなりますよ。

 

マザー 羨ましいっ!それは相当サーフィンが上手くならないと出来ない技なので、普通の方には絶対に味わえないですものね。

 

脇田プロ でも確かに、押し出される前に一回サックインって言って空気がチューブの奥に入るんです。呼吸をするときと同じで、息を吐く前に吸うみたいな感じで フウッってなるんです。それが来ると最後のスピッツって言うんですけどエアが来るサインなんで、そこを無視しちゃうと吹き飛ばされちゃったりするんですよね。


マザー 
バランス崩しちゃったリとか?

脇田プロ そうなんですよ。押し出されてバランス崩す時もあるんです。でも、スピード感も良いし中から見る景色もチューブが大きければ大きいほど凄く良いんですよ!!


― 家族の繋がり ―

 

マザー スポンサーって自分で見付けるんでしょうか?

 

脇田プロ 自分で見付ける人もいれば、紹介してもらう人もいるし、向こうから声を掛けてくれる場合もあるので、人それぞれですね。

 

マザー アマチュアの時に良い成績を出しておけば声を掛けてもらいやすくなるっていうことですよね。早い段階で良いところから目を付けてもらえれば楽ですものね。転戦してやって行く以上すごいコストでしょうから、やはり一つでも会社の支援があるのと無いのとでは全然違いますよね。

 

        トレーニング中の脇田ファミリー

        トレーニング中の脇田ファミリー

脇田プロ そうなんですよ。僕も最初は大変でしたけどプロになって何年かしてからはスポンサーに恵まれて、プロサーファーとして結構良い給料をもらえるようになったので、最近までプロサーファーだけでやってました。ここ最近になって2011年ぐらいからだいぶ厳しくなってきて・・・自分一人だけだったら生活できるけど、家族がいるので()

 

マザー そりゃそうですよね。だからプラスで働いていらっしゃるんですか?

 

脇田プロ そうです。だからホグレルのハワイ支部でも作ってもらいたいです!アメリカとかって皆ガッチガチ系のトレーニングマシンしか無いんで、ホグレル持って行ったら凄いと思うんですよ!!おまけに外国人って選手寿命が短いんです。ガチガチ系ですぐ疲労を溜めて行っちゃうから。だからホグレルがあれば、長―く競技っていうかサーフィン続けて行けるし、ハワイなんか特におじいちゃんでもサーフィンしてるんで、関節が動くようになって身体が動けるようになったらオッケーですし、おまけにプロサーファーもいっぱいいるんで、絶対良いと思うんですよね。僕英語も喋れるからインストラクターやるので()

 

マザー それ本当に良いですね!ホグレルスペースハワイ店の脇田インストラクター()

 

脇田プロ 今シーズンのノースショアって凄いシーズンだったんですよ。日本も1月から凄く寒くなったじゃないですか?そうやって日本が西高東低の凄い気圧配置になると、その5日後にノースショアにすごいうねりが入って来るんです。

 

マザー そうなんですね・・・初めて知りました!

 

脇田プロ 98年に一回凄いシーズンがあったんですけど、その時以来ぐらい本当に久々の凄いビッグウェーブシーズンだったんです。

 

マザー 映像を拝見しましたが、本当にとんでもないビッグウェーブでしたね!!

 

脇田プロ だから今年のエディ・アイカウ、ホグレルで星野さん(弊社、副社長)に身体を見て貰ってなかったら “俺、出来てたのかな?” って思いますよ、本当に。今、朝から夜89時まで毎日のように働いているんです。帰るのが遅いから家族は先に寝ているし、ノースショアの家にはテレビもお風呂も無いからシャワーだけ浴びて、インターネット見ながら一人で夕食を食べてるんですけど、疲れすぎてて食べ終わった瞬間に寝ちゃうんですよ!毎日がそれの連続で。

 

マザー そんなに毎日働いていらっしゃるんですね。

 

脇田プロ 僕はまだ一応プロサーファーなので、仕事場の契約の条件が「ワイメアとパイプラインが凄い時は休んで良い」っていうのがあるのでそこだけはやっているんですけど() だけど普段のトレーニングもサーフィンも殆ど出来ないくらい働いていたので、その中でたまに星野さんに教えてもらったエクササイズをやったりしてたぐらいなんで、本当にそれが無ければ・・・と思いますよ。

 

マザー そうだったんですね。でも仕事と転戦続きでご家族とは物凄くすれ違っちゃう生活なんじゃないですか?

 

脇田プロ 本当にそうなんですよ。ハワイに拠点を置いているのもありますし、特に今は娘も息子もチャンピオン目指して大会に出ているんで。

マザー サーフィンについてお子さん達から聞かれることとかあるんですか?

 

脇田プロ あります。そう言う時しかなるべく言わないようにしていますけど、ついつい言っちゃう時があるんです。特に娘には気を付けないといけないなと思っているんですけど()

 

マザー それはあるでしょうね() もうどんなに良いお父さんだろうが関係ない時期ってありますんでね・・・()

 

脇田プロ ・・・はい() でも僕自身、家に居られないことも多かったんですけど、サーフィンって言うもので繋がって、家族でタイトで居られるんでそれだけでも良いかなって思います。

 

マザー そうですよ!やっぱり何と言ってもエディ・アイカウ招待選手のプロサーファーがお父さんですから、サーフィンで困った時には必ず聞いて来てくれるでしょうからね。

 

脇田プロ そうですね()

 

       脇田プロと、ものすごい美人の紗良ちゃん、既にプロサーファーの頼もしい泰地くん

       脇田プロと、ものすごい美人の紗良ちゃん、既にプロサーファーの頼もしい泰地くん



伝説のサーファーエディ・アイカウ氏 (1946年-1978年) ~

世界有数のサーファーであり、コンテストの開催地であるワイメアベイの最初のライフセーバーでもありました。
ジェットスキーもなく、まだサーフボードと足ヒレしかない時代に、弟のクライド氏と共に数千人以上もの人々を救出し、10年間に渡り1人の命も落とすことなく海を守り続けたという、英雄的存在だったそうです。
1967年にはワイメアベイでビッグウェーブに乗り世界一の記録を作りましたが、この記録は今もなお誰にも破られていません。
しかし、1978年にポリネシア諸島を回る文化遠征を目的としたカヌー「ホクレア号」のタヒチまでの航海に参加した時、モロカイ海峡で船が転覆。仲間の乗組員を助けるため、救援を要請しに一人で荒れ狂う海にサーフボードで漕ぎ出した後、消息を断ってしまいました。
ワイメアベイで大きな波がきたらエディは行っただろう。
海で誰かが助けを求めていたらエディはすぐに行っただろう。
人々が何かにチャレンジする時、誰かが助けを必要としている時、誰もが成し遂げていないことや誰もやっていないことをする時・・・。勇気をだして一歩踏み出すための応援する表現として「Eddie would go (エディなら行くさ)」というフレーズが生まれ、このイベントの代名詞となっています。

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