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肩を強くする方法とは?

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野球

2021.04.16

こんにちは

 

肩が弱いと悩んでいる野球選手のみなさん、これまでどのようなトレーニングに取り組んできましたか?
 

キャッチボール、筋トレ、ストレッチなど色々と試してきたことかと思います。
それなのに、いっこうに肩が強くなる気配が無い・・・

その原因は「身体の状態と使い方」にあります。
同じ身長、体重、筋力であったとしても差が生まれてしまうのは、効率よく力を伝えられる動作をしているかどうか?なのです。

 

「腕だけで発生させられるエネルギー」は、「体幹から腕へと連動させて発揮させるエネルギー」に比べるとかなり弱いことは分かりますよね? 

 
例えば、ドライブ途中でエンストした車を押して移動させる場面があったとします。
この時、腕だけで押すのではなくしっかりと足で地面を踏み、体幹から腕へと力を伝えるように押す方が楽ですし大きな力を発揮できます。

上の例のように、地面をしっかりと踏んで体幹から末端へと力を伝える順番が重要なのですが、投球において腕に力みが生じると連動が途切れてしまい末端の加速も足りなくなってしまいます。

「肩力」と書くので肩周辺の筋肉を鍛えたがる人がいますが、それによって得られる成果は大きく無いと言えるでしょう。

 

今回の記事では「肩を強くしたい」と願う野球人のために、肩を強くするための考え方とトレーニング方法を紹介していきます。

 

体幹の力を末端に伝える連動性があるか

冒頭でも述べたように、末端だけで発生させられるエネルギーはそれほど大きくありません。

体幹から末端へ力を伝えるような身体の使い方をする必要があるのです。

 

連動性を発揮するために必要な要素の一つとして、脱力が出来るかどうかが重要です。

例えばムチの場合、中心部はそれほど大きく速く動かしていないのに末端は大きな加速が発生します。

もし、このムチの末端までのどこか一か所がしなやかさを失い硬くなっている(人間でいうと力んだり筋肉が硬くなっている状態)と、末端まできちんと加速させることが出来なくなります。

 

 

身体の柔軟性・可動域は十分か

身体の柔軟性・可動域が十分でないと、力を伝えようとしても連動性に制限があり投げられるボールの強さにも限界が出てきます。

ここでいう柔軟性とは、末端部分のみではなく体幹の可動性も極めて重要になってきます。

先ほどもお伝えしたように、力を伝えるときにどこかで連動性が阻害されてしまうと末端へ力が伝わらなくなってしまいます。

 

細いのに力強い球を投げられる選手は、連動性をうまく使えているからです。

もっと速い球を投げようと間違った鍛え方で身体を大きくしてしまうと、連動性が悪くなり前より球速が落ちたり、球のキレがなくなったりということを招く恐れもあります。

 

 

 

肩を強くするためのトレーニング

ここまで読んでくださった方は分かるかと思いますが、肩を強くするためには身体の使い方を学ぶ必要があります。

ですが、いざ理想的な使い方をしようとしても柔軟性や可動域が足りなかったり最低限必要な筋力バランスが無いと「やりたいけど出来ない」状態になります。

 

トレーニングによって自分の身体を整えることで、あなたのイメージを実現出来るようにしましょう。

それでは、以下でトレーニングを紹介していきます。

 

ホグレルを使った柔軟性・可動域向上トレーニング

胸郭の動きを出す(マルチスロー)

マルチスローは投球時に必要な胸郭周辺の動きを鍛えます。
使用する際の注意点としては、背中が浮かないように動作すること。

これによって胸椎(胸の背骨)を反らす胸椎伸展という動きを引き出します。

 

肩甲骨周辺の動きを出す(ディッピング)

ディッピングは日常生活では使いにくい肩甲骨周辺の筋肉を動かし、投球動作におけるコッキング動作を行いやすくします。
首をすくめ過ぎたり、手に力が入ってしまうと肩甲骨が滑らかに動かなくなりますので、まずは脱力して操作できるようにしましょう。

 

股関節周辺の動きを出す(インナーサイ)

インナーサイは股関節周辺を動かして、柔軟性と可動域の獲得を目指します。

股関節は地面反力を上体に伝えるのに重要な役割を果たしていますので、日常的に動かしてあげましょう。 

 

ホグレルを使ったトレーニングの種類は多岐に渡ります。以下の記事ではもっと沢山の種目を紹介しておりますので、ぜひやってみてください↓

【関連記事】ホグレル上半身トレーニングメニュー!
【関連記事】劇的に柔らかくなる?ホグレルを使った股関節周辺のトレーニングメニュー

 

体幹トレーニング

連動性を高めるためには、体幹から動けるような”動き”を作る必要があります。

弊社硬式野球部のフィジカルコンディショニングコーチの二神が、動きを作るための体幹トレーニングのやり方をYoutubeにて発信しています。ご参照ください。

二神幹アスリート研究所

 

ドローイン

ドローインは、お腹を締めたまま呼吸をすることで深部にある腹横筋にまで刺激が入る呼吸方法。

腹部に力を入れるとき、体表に近い腹直筋のほうを収縮させてしまいがちですが、意識はあくまで腹横筋にもっていきましょう。

 

手順①:仰向けになり、膝を立てます。
手順②:腰で地面を潰すような力を入れます。
手順③:手順②を行いながら、お腹を全力で凹ませます。
手順④:お腹を凹ませると肋骨が浮くので、浮いた肋骨をお腹の中に絞ります。
手順⑤:②〜④を同時に行いながら、ゆっくり呼吸を繰り返します。(呼吸は鼻から吸って、口から吐く)

手順⑥(発展ver.):お腹の力が抜けないように、脚を真っ直ぐ伸ばします。(脚は、お腹から遠くに伸ばすイメージ)
手順⑦(発展ver2.):両腕を伸ばして、バンザイをしていきます。この状態でゆっくりと呼吸を繰り返します。

 

ポイント:四肢はお腹を中心に遠くへ引っ張っていくイメージ

 

クランチ

仰向けになり股関節を90度屈曲、ドローインによって深部に刺激を与えた状態で上体を起こし5秒キープします。

 

手順①:仰向けで膝を立て、ドローイン状態を作ります。
手順②:膝を90°に曲げて、脚を上げます。(両膝間は握りこぶし一個分空ける)
手順③:両腕はお尻側に伸ばします。(この時、肩が上がらないように胸を張る)
手順④:お腹の力”だけ”で上体を起こします。
手順⑤:上体を上げたところで5秒間、姿勢をキープします。(呼吸は止めないように!)
手順⑥:元に戻します。

 

ポイント:お腹から頭までを、遠くに引っ張りながら上体を起こしていくイメージです。

 

クローズドバッグエクステンション

トレーニングの目的:体幹後面の”意識つくり”

 

手順①:四肢を伸ばして、うつ伏せになります。(手の親指は上向きの方がやりやすい)
手順②:全身を一直線に伸ばします。(下半身はお尻を硬くしながら、上半身はお腹から手を遠くに伸ばす意識)
手順③:5秒間伸ばし続けて、戻します。

 

注意点:腰を反ってしまうので、四肢を上げる意識では行わないように(水平に伸ばしながら少し浮かせる程度)

 

スイッチ

トレーニングの目的:体幹全面の”意識つくり”

 

手順①:仰向けで、ドローインの状態を作ります。
手順②:膝間拳1コ分、膝90°で脚を上げます。
手順③:上半身を少し起こします。(両手は膝に添える)
手順④:この姿勢を維持したまま、片脚を真っ直ぐ伸ばします。(脚をというより、お腹から伸ばしていくイメージ。)
手順⑤:5秒間伸ばし続けます。
手順⑥:5秒後、脚を入れ替えて、また5秒伸ばし続けます。

 
注意点①:腰を浮かせないこと(腰に負担がかかるため)
※どうしても腰が浮く場合、脚を上げてもOK!

 

オープンバッグエクステンション

トレーニングの目的:体幹後面の”意識つくり”

 

手順①:四肢を伸ばして、うつ伏せになります。
手順②:下半身を開脚させます。(できるだけ目一杯開く)
手順③:全身を一直線に伸ばす。(5秒間伸ばし続けて、元に戻す)

 

注意点①:開脚時、足のつま先が外を向かないように真っ直ぐにしましょう。
注意点②:四肢を上げないこと(腰に負担がかかるため)

 

リバースサイドクランチ

トレーニングの目的:体幹側面の”意識つくり”

 

手順①:全身を一直線に伸ばしながら、横向きに寝ます。
手順②:片手は顔の前に起き、身体を支えます。
手順③:お腹の横を使って、両脚を上げます。5秒間維持し続けて元に戻します。(全身を一直線に伸ばしながら上げる。かかとで踏むイメージ)
※「脚を上げる」というより、お腹の横を使った結果、脚が上がってくる意識。
 

注意点①:腰を反らないこと(腰に負担がかかるため)
注意点②:動作中に身体がグラグラしないこと。

 

この他にもトレーニングはありますが、Youtubeチャンネルより直接ご確認ください。

 

 

肩を強くする方法 まとめ

肩を強くしたいと思ったら、ただがむしゃらに練習すれば良いわけではありません。

 

自分の身体の状態を確認し、足りない要素を見つけた上で取り組めば「安全に、より早く」パフォーマンスアップすることが出来るでしょう。

間違ったトレーニングによって怪我をしてしまうと、身体の感覚にズレが生じて大幅な競技力低下につながってしまう恐れもありますので、日頃のケアにも気を遣いましょう。

 

今回紹介したトレーニングは、身体をより上手に使うための要素の一部です。
自分自身でも、身体の状態や動作に対して深く研究して自分に合った形も探してみてくださいね!

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