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運動も治療になる。~保存療法で100%以上の復帰を目指す~〈3〉-東京スポーツ&整形外科クリニック-
ホグレル通信
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2020.09.01
このマシンの有効性。

-動作に繋がるトレーニングに-
(理学療法士 高村先生)
私は理学療法士として治療やトレーニングをサポートする中で、トレーニングとパフォーマンスが繋がっていないと感じた経験が多く、一般的に広く行われている筋力トレーニングに、違和感を抱いていた時期がありました。たとえば 、ベンチプレスは何のために行うのか 、大胸筋の筋力を強化してどうするのか 、つけた筋肉をどう活かすのかといった疑問があり、単に筋力、筋量を上げるだけではなく、実際の動作に繋がるようなトレーニングを探していました。
このマシンに一番共感しているところは、遠心性運動と表現していたところです。ほとんどのスポーツは、力は入れながらも動きをコントロールして、さらには、筋肉を伸長しながら動かす運動(遠心性運動)が必要です。この身体の動きを上手く使えるようにしていきたいというのがある中で、力みはないけれど、体幹や中枢が安定した状態で、動作の切り替え運動ができるというのは、このマシンの強味だと思っています。肩甲骨は骨盤と同様で、身体を動かす中で土台の役割を担い、筋肉や解剖学的に見ても重要な部位です。
トレーニングの中で意識することはとても難しいため、肩甲骨を意識できるトレーニングマシンはとても貴重だと思っています。チューブを使ったトレーニングなどと同様のことがマシンでできれば、同じ運動や動きを、反復して行いやすくなるので、良いと考えています。
パフォーマンスに繋げるというエクササイズに、このマシンはとても有効だと思います。
-理想の動きをするための身体づくりに-
(院長 菅谷先生)
たとえばゴルフのスイングで、教わった通りに一所懸命練習していたつもりが、いつの間にか違うフォームで動いていたなど、運動ひとつでも能力は人それぞれで、なかには努力の方向性を間違えてしまうこともあると思います。
このマシンは、横にいて教えてくれるプロのような存在だと思っています。身体のどこかに硬さがあることによって、求める動きができない人は、このマシンで硬さを取り除き、身体を動かせる状態にして、肩甲骨や骨盤、股関節を上手く使っていけると良いと思います。能力がないという人でもこのマシンを使えば、能力が高い人と同じような身体の使い方や、理想の動きをしや すくなると思います。
このマシンは、身体を正しく使えるような方向へ持っていくためのツールだと思っています。また、現在は寿命が延びていて、昔と比べると疾患パターンも変わってきています。20~30代前半に多かった反復性肩関節脱臼が、40~50代に多く見られるようになったり、70~80代でも腱板は丈夫で、五十肩だという方が増えています。そういう方に共通しているのは見た目が若いことです。年齢には生物学的な年齢と、フィジカルな年齢があると思っています。フィジカルな年齢というのは見た目のことで、若く見える人はレントゲンの結果にも若さが出ます。逆に老いて見える人は体つきが悪かったり、骨が細かったりします。このマシンは、これから身体が老化していく年代が抱える、骨盤後傾や円背などといった老化防止にも有効だと思っています。
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運動も治療になる。~保存療法で100%以上の復帰を目指す~〈4〉につづく
※本記事はホグレルスタイル vol.39をWEB用に再編集したものです。