ホグレル通信Hogrel media
ホグレルは単なるストレッチマシンではない
ホグレル通信
ホグレター
2022.02.11

ホグレルを使って柔軟性を高めることは非常に大切。
ですが、それがすべてではありません。
ホグレル導入施設である『にしざわ接骨院』では、『柔軟性獲得のその先』を目標に独自の活用方法で運用されています。
その活用方法とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
スポーツ選手から高齢者まで、幅広い層の利用者に支持される理由をお聞きしました。
※本記事はホグレルスタイルvol.18の内容をWEB用に再編集したものです。
目次
にしざわ整骨院が考える『ホグレル』とは
あくまでもホグレルは一つの『ツール』です。
ですので、ホグレルを導入しただけではうまくいきません。
実際のところ、ホグレルを使う方は多いと思いますが
「可動域は変わったが違う故障が発生した」
「導入したがうまく運用できない」
といったマイナスの声も多いと感じています。
実はこれは、ホグレルを導入した後にぶつかる壁です。
そこで学んだことを活かして改善することで初めて成果が出るのですが、ここからが難しいところ。
ホグレルは柔軟性の獲得を第一に考えたトレーニングですが、私たちは単なるストレッチマシンととらえず以下のような複数のメリットがあるツールだと思っています。
①リラックスさせながら安心してリハビリやトレーニングができる
②関節可動域を向上させることに重点を置いている設計
③動かす角度に変化をつけることで複数の種目を行える
導入施設スタッフである私たち自身がホグレルを通して成長できたので、今回はそれをお伝えしようと思っています。
ホグレルの可能性とは
ホグレルの運用では、柔軟性獲得だけでなく先にある「動作改善」を目標にします。
さらに、その方の『本来の目的』を達成するところまでを見てあげることが大切だと考えています。
流れを表すと、以下のようになります。
≪症状≫膝が痛い |
⇩
≪目標≫階段をスムーズに上りたい |
⇩
≪目的≫趣味の山登りをしたい |
つまり、「本来の目的」とは、「潜在ニーズを満たしてあげること」とも言えます。
動作が変わることで、その方が目標を達成すると「またお願いしたい」という引力効果につながります。
足関節捻挫の症例で当てはめると

にしざわ接骨院では『足関節捻挫で局部に腫れがあり、松葉杖で来院された患者様が、たった一日の施術とホグレルで屈伸や歩行が可能となる』
ということは日常の出来事です。
ここでもホグレルが大きな役割を担っていると考えています。
私たちは「炎症があるから痛みが出るだけではなく、全身の歪みやアライメントの崩れから、メカニカルストレスが発生して痛みが出る」
と定義しているため、動作につながるホグレル運用をおこないます。
アプローチ例(基本的な流れ)は次の通りです。
肩甲骨周り(ディッピング、チェストスプレッド) |
⇩ 屈伸歩行
股間節(インナーサイ) |
⇩ 屈伸歩行
足関節(レッグプレス) |
①患部の遠位からアプローチして
②ニュートラルポジションへ誘導し
③身体の変化に気づいてもらう
という流れです。
具体的には、以下のような内容になっています。
①患部の遠位からアプローチ
足関節捻挫であれば、上半身からアプローチします。
②ニュートラルポジションへ
ジョイント バイ ジョイント セオリー(※)の考え方をもとに、動いたほうが良い部位は動くようにし、安定したほうが良い部位は安定させます。基本的には胸椎や股関節周りが動くようになってくると、運動連鎖としてつながります。
③変化に気づいてもらう
にしざわ接骨院では「痛み」と「顔の表情」を1~10段階に分けて評価する「Pain Faces Scale」という方法で痛みの変化に気づいてもらっています。
※ジョイント バイ ジョイント セオリー(joint by joint theory)

各関節の役割は二つに分かれ、モビリティ関節・スタビリティ関節は隣り合う関節で交互に現れるという特徴があります。モビリティ関節とは可動域が求められる関節で、スタビリティ関節とは安定性が求められる関節となり、各関節がその役割を果たすことで身体の動きが良くなるという考えです。
これが、にしざわ接骨院におけるホグレルの運用方法です。
ベッドの数を減らしてでもホグレルを運用する理由とは
にしざわ接骨院ではもともとの治療院のカタチを変化させ、医療予防につながるプログラムを実践しています。
ベッドの数を減らしてまでもコンディショニングを行う理由は、患者様にしっかりと動けるようになってもらうことが大事という考えがあるからです。
ベッドの上だけでは解決できないこともホグレルを利用することで達成できるのです。
「患者様の身体の状態をもっと良くしたい」という思いからたどり着いた答えは、治療だけするのでなく予防をするということでした。
ホグレルは”どうすれば動けるようになるか”と考えるきっかけを与えてくれるマシンです。
考えることで我々をもっと大きく成長させてくれるマシン、とも言えるのではないでしょうか。