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腕の始まりの位置と、肩甲骨のお話し

ホグレル通信

ホグレター

2022.07.29

腕の始まりはどこか分かりますか?

 

世間一般的には、肩(肩甲上腕関節)だよ、という声を多く聞きます。

でも実際は、鎖骨と胸骨のところにある胸鎖関節が腕の始まりとされています。

 

動きの違いを感じる

肩関節で腕を回そうとすると、肩にかかるストレッチが多くなり、結果的に痛みが

発生しやすくなってしまいます。

 

ですので、まずはイメージからでも肩ではなく鎖骨側から動かしてみましょう。

鎖骨側から動かせると筋肉が張りにくく、凝りや肩の辛さが軽減されやすくなります。

 

同じ動きでも、腕先で動かすか、付け根から動かすかでも体にかかる負荷は大きく変わるのです。

では、実際に違いを感じてみましょう。

(できるだけ速く動かすと違いを感じやすくなりますよ) 

 

1.肩を意識しながら腕を回す。

2.鎖骨の付け根を意識しながら回す。

 

中心(付け根)が上手く動かせるようになると末端(腕)が楽に動かせるようになります。

肩、背中、首に張りを感じたときは、どこから動かすかを意識してみましょう。

 

 

肩甲骨の役割を知ろう

肩甲骨はとても重要で、腕を動かす補助の役割をしています。

大きく見ると、以下の3つの役割をはたしています。

 

1.上腕の可動性の補助

2.肩甲上腕関節の局所的ストレスの軽減

3.力の伝達効率向上

 

つまり、腕を自由に上げるためには、上腕と一緒に肩甲骨が動くことが必要になります。

肩甲骨が動かないと、肩(腕)だけで動かそうとするため肩周辺のストレスが増加していきます。

 

逆に、肩甲骨の動きが良くなることで上腕の動きが補助されるため、肩へのストレスが軽減されます。

 

肩甲骨は身体の中から発するエネルギー(力)を上肢や指先へ伝達するための中継地点ともなっています。

ですので、肩甲骨の動きは上肢への力の伝達効率を良くするためにも非常に重要だと言えます。

 

 

肩甲骨を動かす筋肉は

肩を安定させたり動かすための4つの筋(ローテーターカフ)があります。

 

1.棘上筋(きょくじょうきん)

2.棘下筋(きょくかきん)

3.小円筋(しょうえんきん)

4.肩甲下筋(けんこうかきん)

 

1,2,3→ 後面に付着している筋肉。腕を外側へ広げる役割。

4→前面に付着している筋肉。肩関節を内旋させる役割。

※1~4の各筋肉の働きが肩関節の安定性に関わっています。

 

ローテーターカフ(回旋筋腱板)は肩甲上腕関節(肩関節)の回旋を担う以外に、上腕骨頭の上方へのズレ抑止や前後方向のバランスを保持するために、肩関節運動においては上腕骨頭を肩甲骨関節窩へ導くよう動的な求心性を持っています。

 

つまり、肩関節は筋肉によって繋ぎ止めて様々な運動に対応できるようになっているのです。

 

 

肩甲骨を安定させる筋肉

肩甲骨を安定させる筋肉に、前鋸筋があります。

 

前鋸筋は肩甲骨が不安定な状態でも、力の伝達効率や上腕の動きが悪くなってしまいますので、肩関節と同じく安定させることが大切になります。

 

前鋸筋(ぜんきょきん)

肩甲骨内側から肋骨に付着。
肩甲骨の動き、パンチ動作など、腕を前に突き出すときに動く。
肩甲骨の操作性を高めることでき、結果的に腕の上がりやすさ、肩への負担軽減が期待できます。

 

 

動きの評価(指標づくり)

静的動作を用いて、自分の上半身の状態を知りましょう。

どのくらい動くでしょうか。

 

静的評価

1.立位姿勢で、顔の前で肘を合わせて上にあげる

腕が上がりづらい、肘が離れてしまうなど、その時の感覚を確認しましょう。

2.椅子に座った姿勢で①と同じ動きを行う

立位姿勢とどちらかがやりやすいか比べてみましょう。

 

1.足を揃えて立ち、背面で合掌する。

2.椅子に座った姿勢で①と同じ動きを行う。

立位姿勢とどちらがやりやすいか比べてみましょう。

 

1,2どちらのポーズも人によって感覚や動きづらさは異なります。

それぞれの立位と座位など、条件に変えて行うことで分かることがあります。

 

上半身の動きが悪いからといって必ずしも上半身が問題とは限りません。

下半身の状態が上半身に影響している可能性も考えられます。

下半身を鍛えて自然に立っていられるようにすることで、上半身を良い方向へ変化させられることもあります。

 

身体の現状評価をした後は、ホグレルを使って身体を動かしましょう。ホグレル使用後、同じ動きを行いトレーニング前後の変化を感じてみましょう。

 

動的評価(腕回し)を始める前に・・・

動的評価(腕回し)は、静的評価(肘合わせ、背面合掌)の次のステップとなります。

動的評価を行う前に、まずは静止して行う姿勢をクリアしましょう。良い姿勢がとれない状態で動きに入ってしまうと、どこかにストレスがかかってしまい効果を出すことが難しくなってしまいます。

 

できない動作をひたすら動かして改善する方法もありますが、なぜその動作ができないのかを掘り下げていくことが大切です。

 

まずは前提条件(動くための身体)を整えてから動き始めましょう。

※動的評価の動きには、静的評価の全ての動きが入っています。

 

動的評価

いくら柔軟性や可動域が向上しても、実際の動作に繋がらなければ日常的に使うことはできません。

インナーマッスルや前鋸筋が働いている状態で実際に動かすと、どのようなことが起きるかの実感をしましょう。

 

腕回し

1.肘合わせの姿勢からスタートします。

2.肘を開き、そのまま肘で円を描くように①の姿勢に戻ります。

3.連続して動かしましょう。

 

ポイントは横から見たときに、回している肘が身体のラインから後ろに出ないところ(肩甲骨面上)で動かすことです。

 

まずは肘合わせ、背面合掌でその日の状態を確認してから、マシントレーニングを行うことがオススメです。

トレーニングで変化が見られたら動きのチェックをしていくようにしましょう。

 

 

まとめ

今回は上半身に関する2つの指標をお伝えしました。

指標を用いることで、自分の身体の状態がわかりやすくなります。

 

そこで分かったことが改善するとどうなるのか、改善の方法は人それぞれ違います。

 

指標を用いてわかったことを、日ごろの姿勢やマシンを使用する際の意識に活用していただき、より動きやすい、効率の良い身体づくりを行っていただければと思います。

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